先生が好き
あたしたちはたくさん遊んでそのあと、神社の石段に座って話した。
「亜果梨…あのさ…キスしない?」
「いいよ…」
そう言うと…仁志とかあたしの唇がゆっくりと重なった。
でも…何かが違う。
違う…
違う…
仁志…じゃない。
今あたしの…心にいるのは…仁志じゃない。
そう思った。
唇を離して…仁志から離れた。
「仁志…ごめんなさい!」
「えっ?」
「あたし…仁志の事好き…だけど…」
自然と涙が溢れてきた。
止まらない涙。
「好きだけど…本当は…違う…今あたしの…心にいるのは…違う人なの」
「俺…じゃない人…?」
「そう…だから…別れて…ごめんなさい…。」