先生が好き

お昼、昼食が来た。

でも、食べたくなくて…ずっと置いておいた。

しばらくすると…

誰かがドアをノックした。

――コンコン…

「…はい…」

「神崎…。」

「先生!?」

「傷どうだ?」

「まだ…痛いし…夜は痛み止飲んでも眠れない。」

先生はうつ向いたまま…頭を抱えていた。

「ごめんな…亜果梨…。」

「えっ…?なんで先生が?謝るの?」

「早く気づけば…こんな事に…」

先生…違うよ。

「違う…先生のせいじゃない…。自業自得。」


あたしがそう言うと…

先生はあたしに…抱きついてきた。

苦しいくらいに抱き締めてくれた。

先生は泣いていた。

先生が泣いていると…

あたしも泣いてしまった。
< 122 / 201 >

この作品をシェア

pagetop