先生が好き
翌日…

不安な気持ちのまま学校に行った。

教室に入ると、美結があたしを睨んだ。

そしてあたしのところに来て…

「なんで…あんたなのよ!なんでこんな女先生が好きになったのよ!」

えっ…

「亜果梨行くよ!」

あたしが困って言葉を失って立ち尽くしていると、ちぃがあたしの腕を引いて屋上に行った。


「ちぃ…ねぇ…」

「亜果梨…昨日しんぱいさたんだから!」

「ごめん…」

生温い風があたしたちの髪を揺らした。

その髪に隠れてハッキリわからなかったけど…

ちぃは泣いていた。

「ちぃ…泣いてるの?」

「泣いてなんかないよ…」
ちぃはそう言い髪を耳に掛けて、笑った。


「ちぃ…もぉ…ダメかも…今日の放課後先生に呼ばれてる。」

「亜果梨、別れるかなんてわかんないよまだ!」


「でめ…」

昨日の電話の時の先生の声…悲しそうだった。

それに…最後に

『…ごめんな…』

って…

もぉ…見えてる…。

「ちぃ…ありがとぉ…」

あたしはそう言い教室に戻っていった。

「亜果梨…」

ちぃがボソッとあたしを呼んだ声が聞こえたけど戻らなかった。
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