アイ・哀しみのルーツ【いのりのうた・十五歳の系図】
「波瑠!!」
僕は清水さんの腕の中に飛び込んだ。
「会いたかった。会いたかった!!」
僕は清水さんの唇に引き寄せられるように、誰の目も気にせずにキスをした。
「辞めて、いきなりファーストキスを奪わないで。それも、皆が見ている前で……」
清水さんは照れくさそうに笑った。
僕には喜んでいるとしか見えなかったけどね。
「だって、波瑠の唇が僕を誘ってたから……」
「嘘、ばっかり……」
「嘘じゃないよ。ホラ今だって……」
僕はもう一度清水さんと唇を重ねた。
清水さんは何も言わず熱い僕の心を受け止めてくれた。
「もう、何処へ行っていたのよ。どんなに心配したのか解っているの!?」
やっと唇が離れた時、清水さんは僕の胸を叩いた。
清水さんが怒っている。
僕は頷きながら、嬉し泣きしていた。
だって、こんな場所で清水さん一家に遇えるなんて思いもよらなかったんだ。
後から後から、涙が頬を伝わる。
僕はそれを拭おうともせずに、清水さんを見つめていた。
隣ではおばさんも泣いていた。
僕は重要なことを思い出して、慌てておばさんと向き合った。
「貴女のお陰で少年院を出られました。本当にありがとうございました」
僕はSL好きなおばさんに向かって、深々と頭を下げた。
「ご両親から便りをいただいた時、泣いちゃいました。随分苦労したそうね。でも、まさか……」
おばさんはそう言ってから急に笑い出した。
「波瑠ちゃん。彼は貴女にゾッコンみたいね。この幸せ者」
おばさんの手の中で、僕と清水さんの手が重なり合わされた。
おばさんは泣いていた。
泣きながら微笑んでくれていた。
僕は清水さんの腕の中に飛び込んだ。
「会いたかった。会いたかった!!」
僕は清水さんの唇に引き寄せられるように、誰の目も気にせずにキスをした。
「辞めて、いきなりファーストキスを奪わないで。それも、皆が見ている前で……」
清水さんは照れくさそうに笑った。
僕には喜んでいるとしか見えなかったけどね。
「だって、波瑠の唇が僕を誘ってたから……」
「嘘、ばっかり……」
「嘘じゃないよ。ホラ今だって……」
僕はもう一度清水さんと唇を重ねた。
清水さんは何も言わず熱い僕の心を受け止めてくれた。
「もう、何処へ行っていたのよ。どんなに心配したのか解っているの!?」
やっと唇が離れた時、清水さんは僕の胸を叩いた。
清水さんが怒っている。
僕は頷きながら、嬉し泣きしていた。
だって、こんな場所で清水さん一家に遇えるなんて思いもよらなかったんだ。
後から後から、涙が頬を伝わる。
僕はそれを拭おうともせずに、清水さんを見つめていた。
隣ではおばさんも泣いていた。
僕は重要なことを思い出して、慌てておばさんと向き合った。
「貴女のお陰で少年院を出られました。本当にありがとうございました」
僕はSL好きなおばさんに向かって、深々と頭を下げた。
「ご両親から便りをいただいた時、泣いちゃいました。随分苦労したそうね。でも、まさか……」
おばさんはそう言ってから急に笑い出した。
「波瑠ちゃん。彼は貴女にゾッコンみたいね。この幸せ者」
おばさんの手の中で、僕と清水さんの手が重なり合わされた。
おばさんは泣いていた。
泣きながら微笑んでくれていた。