ビター・スウィート



そしてそれから二時間ほどが経ち、飲み会を終えた私たちの姿は居酒屋の外にあった。



「では、本日はありがとうございました」

「こちらこそ。すみませんねぇ、うちの中川さんお酒好きで。かなり飲まされたでしょう?」

「あはは、大丈夫ですよ」



青木さんと笑って話しながら見れば、道の端に停められたタクシーの中では顔を真っ赤にして酔っ払った中川さんがすでに眠ってしまっている。



「私たちはタクシーで帰りますんで……お二人ともホテルまでの道のりは分かります?」

「えぇ、駅のすぐ近くですから」

「そうですか、ほな気をつけて。また明日、展示会でお会いしましょ」



そういえば明日はお昼に『gigs』主催の展示会に寄ってから帰るんだった。

私がそう思い出しているうちに、青木さんはぺこりと頭を下げタクシーに乗り込むとその場を後にした。



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