キスから始まる方程式


「あれ? 校門のところにいるのって、七瀬の彼氏じゃないか?」



そんな私の気持ちなど知りもしない翔は、のん気な声で私に話しかけてきた。



「げっ、マジ?」



途端に昨夜の嫌悪感が胸の中に蘇る。



……そうだったー! すっかり忘れてたけど昨日私、瀬戸君突き飛ばして逃げてきちゃったんだーっ。



そういえば、携帯に何度も着信があったような気がする。


私が電話にも出ないから昨日のことを直接聞くために、きっとああして校門の前で私が登校して来るのを待ち伏せしているのだろう。



「まいったな……」



露骨に嫌そうな顔をする私に、翔が渋い顔で口を開いた。

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