ミカとひろと
「ミカやめるんじゃ!」



薄れゆく意識の中、聞いた事のある声が、聞こえた。


爺さんの声だ!
爺さんがミカの手を握ると、僕から不思議と手が離れた。



僕はヘナヘナとして、
地面に座りこんでしまった。



爺さんが…杖を持ってない!なんで!?



って、そんな場合じゃない!ミカが気を失ってる!!


でも体が鉛のように重い。動けない!



そんなこんなしてる間に爺さんがミカを抱えこんだ。


「なにしとる!さっさっと手伝わんか!」



「そんな事いっても体が…??体が…あれ???
やった!動くぞ〜!」



「そりゃそうじゃ。もう平気じゃろ。それよか早くせんかい!」



「あっ、はい!」
僕は急いでミカを担いだ。

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