永遠に友達


俺と涼音は幼稚園からの腐れ縁で高校までずっと同じ道を歩んできた。その後、涼音は就職し俺は大学に進んだ。



そして大学進学と同時にスカウトされ、今は雑誌を中心にモデルの仕事をしている。これがまた多忙で大学の講義に出席するのでさえままならない。



そんな中、涼音からの誘いがありなんとか都合をつけて来てみればこの仕打ち。あいつらしいと言えばそれまでなのだが…。



こんなヤツだが、涼音は俺がこの世で一番大切にしたい女。だが俺の気持ちは伝えてないし、向こうも俺に恋愛感情は抱いていない。



なんてったって、俺は涼音の歴代の男を全て知っている。紹介してくるんだからそれは仕方のないことだ。



悪友達には、情けねぇとか告白しろとか散々言われてる。そりゃあ体を奪って俺のものにしてしまうのは簡単だが、そんな事をしても涼音の心はきっと手に入らない。



それを分かっているからこそ、そんな行動を起こす気はないし、俺の愛は人と少し違っているのかもしれないと思ってる。だから今はこの関係を大切にしたいんだ。




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