【長】野球ボール
唇が少しずつ近付いてきて……

あたしの唇と重なる。


クーラーでよく冷えた図書室。


そこにずっといたゆうくんの唇は、少しひんやりしていた。


優しく重なった唇。


ゆうくんの笑顔と一緒だった。




そしてゆっくりと離れた。


至近距離で目が合う。


我に返ったゆうくんが、辺りを見渡す。


「ヤッベ。一瞬、図書室だって忘れてた」


幸い誰にも見られてはいないみたい。


「ね…」


「ん?」


「もう一回…してもいい?」
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