【長】野球ボール
「……ねぇ一輝?ここ…おもいっきり道の真ん中なんだけど」


「そうだな」


「そうだなって…」


いくらもう薄暗いって言っても、人に見られるのは恥ずかしい。


「やーっぱりマイペース一輝」


ボソッと呟いた。




「うっせぇ」


「あれ?聞こえてた?」


「こんなに近くにいるのに…聞こえるに決まってる」


「あ、そうか」


確かに今すごーく近い。


「俺は周りなんか気になんねぇ。叶夏がいれば何でもいい…ん?これがマイペースってことか?」


「あはは♪認めたっ」


”叶夏がいれば何でもいい”って言葉…すごーくうれしい。

泣かないって決めたのにな…。
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