【長】野球ボール
「一輝!!いい加減にしなさいよ!!」


さっきの高い音の正体は、あたしが一輝のほっぺをおもいっきりひっぱ叩いた音。


「ソウソウも励ちゃんも!!一輝が野球したいって言うなら、それを手伝いたいって…今ここにきてるんだよ!?」


一輝もソウソウも励ちゃんも、瞬きもせずにあたしを見てた。


「勝手なことばっかり言うんなら、あたしが許さないっ」


気が付けばあたしは、病院だってことも忘れて大声で怒鳴ってた。




「……ぷっ」


最初に笑い始めたのはソウソウ。


「はははっ」


それに励ちゃんも続く。

意外な反応にあたしは驚いて、二人を交互に見比べた。


「一輝!!お前の彼女最強だな!!ぶははっ」


笑いながらソウソウが言う。


最強!?

けどその言葉に……


「……だな」


一輝はいつもの笑顔で答えたの。
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