【完】純白の花に、口づけを。
「和架」
何も出来ない俺は、まだまだ未熟で。
千花の手が、優しく俺の頭を撫でた。
「和架は、ずるい」
「………」
何が、ずるいんだよ。
千花のほうが、よっぽどずるい。
「せっかく、結婚して忘れられそうなのに」
っ。
「どうしてこんなに、私を引き留めようとするの」
「千花」
千花がぎゅうっと、俺の首に腕を回してきて。
「いい加減、ケリつけなきゃ」
「………」
「ねぇ、和架」
優しく耳元で、囁かれる。
この声は、まだ数回しか聞いたことがないけど。
俺を、誘うときの声だ。
「私のこと、抱いてくれる?」