【完】純白の花に、口づけを。



「話って、なぁに?」



千花がベットに腰掛けたから、近くの椅子に腰掛ける。



まだ、証拠はないけれど。



「“クロ”」



千花は、俺の言葉に耳を傾けるだけ。



「数年前に現れたクロって、千花のことじゃないのか?」



千花は絶対に顔色を変えない。



昔からそうだった。




「…どうして、そう思うの?」



その答えは、“NO”じゃないんだな。



どうしてそう思う?って聞くってことは、クロが何者なのか知ってる。



亜希が言っていた“初恋の人”みたいにキラキラと輝く表世界とは縁なんてあるはずのない、黒い何かが蠢(ウゴメ)く裏の世界。



それを、千花は知ってる。



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