魔女の瞳
その後、私の身にはデッドゲイト家唯一の掟であった『人間を傷つけない事』という決まり事を破った為、『限定』の魔術が発動してしまった。

魔女である私ですら耐え難いほどの苦痛が、全身を走り始める。

私はたった一人でその苦痛にのた打ち回りながら、遥か極東の地を目指した。

この発狂しそうなほどの苦痛から逃れるには、日本という島国に行くしかない。

それは、私の残る人生が小さな島国に幽閉されるという事を意味する。

生きていても仕方がなかった。

でも、死ぬ事さえ許されなかった。

失望と絶望を抱えたまま、私は日本に渡り、現在に至るのだ…。












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