花の名は、ダリア


「そろそろいってきます。」


「今夜もバイト?
お休みはないの?」


「常時人手不足な職場ですから。
寂しいですか?」


「そういうワケじゃないわ。」


「…
俺が寂しくなりました…」


「ソージってば働きづめだから、ちょっと心配なの。
たまには帰りに遊んでくれば?」


「遊ぶ?」


「そう。
例えば、あのクララちゃんとデートとか。」


「なんのために?」


「なんのためって…
カワイイ女のコだったじゃない。」


「まぁ、悪くはないと思いますケド。
で、なんのために?」


「…
なんのためって…」


「…」


「…」


「…
ダリア…
ひょっとして俺のバイト中、浮気してたりします?」


「ハイ?」

< 135 / 501 >

この作品をシェア

pagetop