花の名は、ダリア


『おまえ、名前は?』 ←ソージ

無言 ←クソガキ

『アナタ、名前は?』 ←ダリア

『ヨシュアです!』 ←クソガキ

『腹減ってねェか?』 ←ソージ

無言 ←クソガキ

『お腹減ったー
ヨシュアは?』 ←ダリア

『ペコペコです!』 ←クソガキ

こんなんデスYO!
さっきからず───っと!

こんなんデスYO─────!!!

成立した会話といえば、コレくらい。

『おまえ、強いのか?』 ←クソガキ

『あ?』 ←ソージ

『さっき、一瞬でアイツらノしてたろ
強いのか?』 ←クソガキ

『あー…
まぁ、おまえよりはな』 ←ソージ

『あっそ
じゃあ、俺を強くしろ』 ←クソガキ

ナニソレ命令!?
ソレ、命令するコトか!?

フツー、お願いだろうがよ。

でもね?
ソージ兄ちゃんは優しいからね?

強くしてやろうじゃねェの。

これから日々ボっコボコにして、打たれ強くしてやろうじゃねェの。

泣いてもやめねェからな、クソが!!

なんて、黒い笑みを浮かべたソージが黒い決意を固めているこの場所は、ヨシュアの隠れ家だという洞窟の中。

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