Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜
「あ、ごめんっ、失礼なこと言っちゃった!」
綺麗な彼女は照れたように誤魔化しの言葉を述べる。
杏の時間は止まってしまった。
(好きでいるだけって、結構辛いもんだね・・・)
心の中で思い呟く。
自分とは正反対の彼女。
きっと、王子様の、彼女。
「邪魔してごめんね、すみませんでした。またね、拓海!」
ぺこりと頭を下げ、彼女はその場を離れた。
追いかけなくていいの?
そう思って王子様を見上げる。
・・・すると。
悲しそうな顔をした彼は、杏を見ていた。