Would you marry me? 〜年下彼氏と結婚するまで〜


「あ、ごめんっ、失礼なこと言っちゃった!」

綺麗な彼女は照れたように誤魔化しの言葉を述べる。


杏の時間は止まってしまった。


(好きでいるだけって、結構辛いもんだね・・・)

心の中で思い呟く。


自分とは正反対の彼女。
きっと、王子様の、彼女。

「邪魔してごめんね、すみませんでした。またね、拓海!」


ぺこりと頭を下げ、彼女はその場を離れた。


追いかけなくていいの?


そう思って王子様を見上げる。


・・・すると。


悲しそうな顔をした彼は、杏を見ていた。

< 28 / 130 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop