君の気持ちが知りたくて。


もちろん後ろから2番目に
座ってる私は邪魔なわけで

“ねぇ田宮さん席変わってくれない?”
“前の方空いてるしいいでしょ?”

ケバケバしい女の子が話しかけてくる
まともに喋ったこともないのに
急に席変われなんて非常識でしょ

“ねぇ聞いてるー?”
“私ら槇斗くんの近くがいいんだよね”

「ぃ いや、でも...」

“でもどうしたのぉ〜?”



「ちっ うるせぇー。」


そう言ってマキは立ち上がると
私の座ってる席の背もたれに
手をかけてそのまま私の横に移動
してきた。

まさかのことに私は放心状態

通路が女の子達で通れないから
席をまたいで移動してきたんだろうけど
なんで私の隣なの?

女の子達は何か言いたそうに睨んでくる

「くつ」

マキがくつと言い出したので
何かと思って返事すると

「え?なに?」

「いや、めいりじゃねぇ
おい、後ろの女 くつ取って」

“ぇ?あ、はい!槇斗くん!”

「ん」

そう言って眠りについたマキを横目に
目的地に着くまで
私は放心状態が続いた



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