褐色のあなたに水色のキミ
その日の夜、仕事を終えて真っ直ぐ、マンションに向かった。


「ただいま…」


誰もいない部屋に、ひとりで呟いた。ふぅーとため息をつくと、部屋の灯りを点けた。


その瞬間、後ろから抱きしめられた。
誰っ⁉︎恐怖で声が出なかった。


「おかえり」


耳元で、甘く囁く声…。なんや、一誠さんか…。


「なんで…?びっくりした…」


突然、後ろから抱きしめられ、鼓動が早くなっていた。でも、なんかいつもと違う…。


「金曜日、会わへんかったら、恋しくて…仕事を早く切り上げて、会いに来た」


一誠さんはそう言うと、クルッと私を自分のほうへ向けた。


「会いたかった」


真っ直ぐに私を見つめると、優しくくちづけをした。そして、お姫様だっこをすると、ベッドに連れて行った。


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