犬男子、拾っちゃいました。
とっさに返事に困るあたし。ライウは不思議そうな顔をしながら、あたしの返事を待っている。


「……まぁ、こちらこそよろしく」


自分で答えといて、結構後悔した。


今日から、同居生活が始まるのか―……


せっかく、独り暮らしになったのにな。


「もう……寝るよ」


「ワン!」


突然、犬の声が聞こえた。よく見ると、ライウが柴犬に戻っていた。あたしはブランケットを持ってきて、ライウにかけた。


グッスリ眠るライウを見て、あたしも眠りについた―――……。
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