続・幼なじみは、俺様KING!? -side王河-【完】
「あー、ごめんなさい。
せっかくだけど、俺、彼女を待ってるんで」


本当は大きい声で答えたいけど、バレたくないから、つい小さい声になる。


そのせいで……。


「あの~」
「あの~」
「あの~」


断わっても断わっても、入れ替わり立ち代わり、何度も声をかけられる。


そのたびに、さっきと同じ言葉で説明をしなくちゃいけない。


もういっそのこと。


『俺、彼女を待ってるんで。
声かけるの、やめてもらえます!?
花火は、彼女と見に行きます!!』


……って、大声で叫びたい。

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