叶わない恋だから


朝の会をやり、集配係りの私は職員室前の手紙を取りに行った。


「これ…だよね?」

結構たくさんあった紙の束を持って昇降口の近くの階段を上がろうとした。





「あー。次は気をつけますー。」

え…?



だんだん近づいてくる足音。


この声…。



「…っ。先輩っ。」

「……」

先輩がじーっとこっちを見る。

その目が鋭くて、体が固まった。


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