薬指の約束
最低…

無邪気に笑ってるゆやたちを見て、嫌悪感を抱いた。

そのせいで、良樹が辛い思いしてるのに。

良樹が何したかは分からない。…けど集団で無視するのはいじめだと思った。

私もそんなにいいこじゃないけど、大切な友達がいじめられてるのは見たくないもん。





放課後、いつもの場所でゆやと待ち合わせた。

「ふうか、今日は早いね!」

笑顔でゆやが私に言った。

「うん。」

「ふうちゃん??待たせたこと、怒ってるの??」

「違うよ。ゆや」

「どした??」

ゆやはしっかり私の目を見つめた。

「ゆやは、良樹のこと嫌いなの??」

「は??」

「…答えて」

「別に。なんで?」

「良樹のこと、みんなで無視してるんでしょ?? 良樹、ゆやには何もしてないじゃん!!」

「ふうかには関係ない。良樹良樹ってさ、そんなに好きなら良樹と付き合えよ。」

…え??今ゆやは何て言ったの…??

ゆやは私が良樹のところに行ってもいいの??そんなこと言われるために話したわけじゃないのに。ゆやなら分かってくれるって、思ったのに…


「もう…いいよ。ゆやなんか大嫌い!!!最低だよ!!!」

ゆやを置いて走った。

「ふうか!!!」

私は振り返らなかった。



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