星降る夜に。
「エステとスパの予約をしてあるの。普段はそんなところ行けないし」



エステではストーンマッサージ、フェイシャルエステ、スパでは岩盤浴をする予定だ。

ここにいられるのはあと2日しかない。やりたいことをやっておこうと思った。
東京では出来ないことを。



「更に綺麗になって来るってわけか。それなら夜、デートしない?一緒にメシ食おう。あ、その前に昼メシ食いに行こうぜ」


「いいよ」



今だって綺麗なんかじゃないけど、そう言ってくれることが嬉しい。
女は言葉にしてほしいものだと何かで読んだけど、今ならそれがよく分かる。



「莉子、昨日みたく髪の毛アップにしてきて。それからちょっとオシャレしてきて」


「どうして?」


「どうしても」



どちらからともなく手を繋いだ。
普段の私は知り合ったばかりの人と、こんなこと出来るタイプじゃない。
この場所だから出来るのか、大輔さんが相手だからなのか…。その両方なのかも知れないけど、開放的な自分に驚く。

大輔さんを見上げてみると、優しい笑顔を浮かべていた。
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