Revive

告白



学校の屋上で、僕と夢野は仰向けになり空を見上げていた。
太陽の光が暖かくて、だんだん眠くなってくる。
夢野は本を読んでいた。
そういえば夢野はいつも屋上で本を読んでいた。

「それどんな本なの?」

僕は眠さを堪え、空を見上げたまま聞いた。

「これは、Reviveっていう小説。
リバイブ。この本の中では再生という意味で・・・」

夢野はそこまで言うと僕を見る。
僕は、気付いたら目を閉じて眠っていた。
夢野は本を見つめる。

「この本の主人公は、転校生なんだ・・・」

夢野はそう言うと本の続きを読み始めた。

チャイムの音が聞こえてくると
僕は目を覚ました。
多分そんなに眠ってはいないはずだが、
頭がスッキリとしていた。
僕が背伸びをすると、夢野は本を閉じた。

「さ、戻るか。」

夢野と共に教室へ戻ると、すぐに秋山が話しかけてきた。

「空野君!今日一緒に帰らない?」

これで2回目だ、と僕は思った。
もちろん秋山がそう言うならいつでも一緒に帰る。
僕は秋山と一緒に帰る約束をした。
このクラスでは秋山だけが僕と普通に接してくれる。
つまりこのクラスで話ができるのは秋山と夢野だけ。
他は、僕と目を合わせないような状態になってきていたし
僕が近付けば避けようとする。
話しかければ無視するか、返事をする程度。
僕が何をしたっていうんだ。
このクラスはどうかしてる。






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