『死』と言う名の何か【短篇集】
『死』という名の何か

天使

いつもと変わらない朝のホームルーム。

教壇の目の前に座る俺の前に担任が立つ。

ガヤガヤとする教室は、担任の次の一声で変わった。

「昨日、3年の畑くんが交通事故にあい、亡くなりました」

一瞬静まり返った教室。

息をする音さえ聞こえない。

俺はとっさに彼女を見た。


亡くなった先輩のグループと仲が良かった、俺。

彼女は、そんな俺にある日告げた。

「私、畑先輩が・・・好きなんだ」

なぜ、俺にそんな事を言うのだろうかと不振な目を向けた。
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