『死』と言う名の何か【短篇集】
タバコを吸いながら廊下を歩いても誰も何も言わない。

煩わしさから解き放たれた彼は更に傍若無人な振る舞いを繰り返した。

そして、当たり前のように周りとは違う事をしていた。

周りを見下し、自分は偉いと勘違いしていた。

中学を卒業した後、私立の高校に入学した彼。

普段は何も言わない親が「高校に行かないなら家を出ろ」と言ったからだった。

働く事すら見下した彼に、家を出たら生活する術などない。

渋々入った高校だったが、彼は中学同様に気ままに生活していった。

しかし、授業に出ずフラフラする彼は、進級出来るわけがなかった。
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