君色に染まったままで
中学1年の春、成績が悪すぎて塾に行くことになった
最初の授業ではなんかチャラそうな先生やった

「こんばんはー、邦下 夏樹(くにした なつき)ですー、よろしくー」

語尾伸ばしてんなよチャラ男が
これが担当なんは嫌やなと思いつつその日は終わった
電車に乗ってふぅーと息を吐く
これから毎週こうなんかと思うと疲れるわ

「ただいまー」

「おかえり、塾どうやった?」

「え、あぁ、うんいい感じ」

この頃は家に帰ればお母さんがおった
多分うちにちょっとでも期待をしてくれとったんかな
スマホが鳴って友達の名前を示す
うちは通話ボタンを押した

「もしもーし、ちぃ?」

「うん、彩葉塾どうやったん?」

「え、なぁんかチャラそうな先生やった」

うちはそのあとちぃと他愛もない話をしてから電話を切った
ちぃはバレー部のチームメイトで仲がいい

「今日は疲れたけん寝よかな…」

うちは階段を上がって自室に入った

「…なんやあき遊び来てたん?」

ベッドに転がり寝ているあきに声をかけるが応答がない
つついてみても応答がない

「寝とんかい!!」

うちはしゃーなしで着替えて秋人のいるベッドにもぐりこむ
こいつ邪魔やけどいい匂いすんな、おい
二人だと少し狭いベッドで寝た、明日は土曜日で部活もない
秋人とどっかに出かけよう
そう思ってうちは眠りについた


ピピピピッ


電子アラーム音で目が覚める

「お、彩葉おはよー」

「おはよーって君ねぇ」

秋人がにこにこと笑いながら座っている

「あ、おばさんさっき仕事行った、飯できてるよ」

うちは黙ってベッドから出て秋人と下に降りた

「あき、おんぶ」

「重いからやだ」

うちは秋人の頭をたたいて先に降りた
魚の焼けたいい匂いが部屋を漂っている
やばいやばい、お腹すいてきた

「ねぇ、あきが作ったんでしょ?」

「さすがやん、そうそう俺が作りました」

少し甘い黄色の卵焼きは秋人の得意料理だ
お母さんのより全然おいしい
うちは焼かれたピンク色の鮭を頬張ってご飯を完食した

「おいしゅうございました」

「おそまつさまでございました」

うちがフフッと笑うと秋人はにひっと悪戯っぽく笑った

「さぁて、彩葉でかけるで」

「え、どこ行くん?」

秋人は「ええとこ」とだけ言って着替えに行った
うちは洗面所に行って寝癖を直す
数分してから秋人が来た

「あれ、あきなんでジャージなん?」

「ん?彩葉もジャージで行くで」

うちは不思議に思いつつ、秋人が来ている黒のジャージと色違いの
真っ白のジャージを着て下に降りた

「じゃぁ行きますかー」

秋人が運動靴を履いてたからうちもお気に入りの運動靴をはいて
外に出た
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