恋人は高校生組長
「幸祐……」



私は、幸祐の額に触れた。

乾いた傷口は、少し痛そうだ。

そして……やっぱり英祐さんに似てる。




「……る、りか、しんどくなかった?」

「大丈夫。……幸祐、好きだよ」

「うん……俺も」





全部が終わって、私たちは静かに抱き合ってキスをした。




ねぇ神様。

信じられる?




西側を守る役目を背負った組長の娘と

東側を守る役目を拒んだ組長の息子が


こうして愛し合ってるなんてさ。

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