コンビニ砦の戦い(仮題)

三川君はその後も変わらなかった。


山本さんは諦めたように眺める事が多くなり周りも話しかける人は、ほとんど居なくなっていった。


しかし、今宮君だけは戸惑いながらもなるべく話し掛けようとしていた。


その度に三川君は、今宮君をウザいと俺を狙っているのかと避けたが、今宮君は諦めずに少しずつ近づこうとした。



何か起こった時の為に少しでも、身体を動かせるようにと二人で走らないかと今宮君が誘った時には三川君は激怒した。



「お前は、宇宙人か何かに身体能力を上げてもらった怪物だろう!!俺は普通の人間なんだよ!!このカマ野郎!!」



「三川さん、貴方が逃げ遅れて助けに行くのは面倒ですし、場合によっては助けられないかも知れません。少しずつでも運動しておけば自分自身を守る事になりますよ。」



今宮君が珍しく反論したのに驚いたのか三川君は偉そうにと吐き捨てるように返しただけだった。


「三川君毎日少しずつ走れよ。これは命令だ。体重も落として行け。足手まといになるな。」


山本さんが有無を言わせない調子で命令した。

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