1年恋愛
「じゃあ何で泣いてるのぉ?いみわかんなぁい。きもぉ。」

声の調子からイライラしているのが伝わってくる。

ズキンズキンズキンズキン・・・

止めよう止めようって思ってるのに、嗚咽が止まらない。

「うっ・・・くっ・・・・」

「きもいからぁ、泣くなよって言ってんのっっっっ!!!!!!」

バシッ

教室から小さな悲鳴があがった。

あ・・・痛い・・・。
びんたされたんだ・・・。

「好きじゃないって・・・言ってるじゃん・・・くっ・・・ひっく・・・」

バシッ

「だったら何で泣いてるのぉ~?きもぉい。」

バシッ・・・バシッ・・・・バシッ・・・・・・・・・・・・・・・・

ほっぺたがジンジン熱い・・・。
一体何回殴られたんだろう。
詠美も教室で良くやるよね。

「もう感覚ないから・・・殴っても意味ないと思うけど・・?そっちの手も・・・限界・・・なんでしょう??」

いつの間にか嗚咽も引っ込んでいた。
今はそれよりもほっぺの熱い感覚しかない。

バシッ・・・!!!!

「やめないからぁ。あんたが泣いて謝るまでやめないからぁ♪」

バシッ!!

「何で私が謝るの??」

「はぁ?わかんないの?人の好きな人奪おうとしてたんだよぉ?それってありえないしあやまるべき行為だよねぇ??」

バシッ・・・!!

あっ・・・この人は何言ってもだめだ。

終わらないのかな・・・熱いな・・・本当に熱い・・・。

だってどうしたらいいの?

何で・・・こんなことになってるの??

「先に・・・・絡んできたのは・・・そっちなのに・・・」

バシッ!!!

「うるっさいぃ~ごめんなさいって単語以外発しないでくれるぅ?不愉快だからぁ~」

要するにしゃべるなって事?
もう嫌・・・誰か助けてよ。

なんで見てるだけなの?

熱い・・・痛い・・・ビリビリジリジリする・・・。






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