【完】 Squall ~いくつもの恋をして~
すごく私の立場が悪くなった気配は感じる。
涙なんか止まった。
視線をそらすと
「理沙」
名前を呼んで逸れる事を許さない。
「マンションの前に何時間たってたと思ってる」
「ごめんなさい」
「夜になっても帰ってこない。宮川も電話に出ない。そりゃ勘ぐるだろうよ」
「いや、有り得ないから」
「俺だってあり得ねぇんだよ」
「ごめんなさい」
フッと優しい笑顔に戻り
「宮川が口を割らないから苦労した」
その言葉に私も吹き出した。
何を言っても何度聞いても仕事以外の事は会話すらしなかったらしいみやち。
わざと残業になるような要求をつきつけても、
残業になる理由がわかっていてもみやちは黙って仕事を続けていたらしい。
2人だけになったとき
「宮川は俺と理沙を別れさせたいのか。それがお前の望みか」
フロアの中に聞こえるのはみやちを追及する課長の声だけって怖すぎる。