お前のこと、一生かけて守るよ
「…よく、言われるのは…父親似だとは言われますけど」
「へぇ〜、そうなんだ」

なに?なんでそんなに冷たい声なの?

と思ったけど、それはほんの少しの時間で。

「俺はね、母さん似」

お母さんのことを話す先輩は、とても穏やかな顔をしていた。

「よし、理瑚が好きなイルカ見に行こうか」

何事もなかったかのように、先輩は笑顔になるとイルカショーと書いてあるほうへ、あたしの手を引いて歩く。

あたしは少し不安になったけれど、気のせいかなって。

こうやってまた笑顔になってくれたんだから、掘り返さなくてもいいかなと考えることをやめた。

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