最初で最後の恋

「やっ・・・・・そういうわけじゃないけど・・・・」


珍しくあたふたしている様子。


私のことを女の子って意識してくれているんだね。


だけど、だけど。


本当の想いは伝えられないよ。


だって私の病気は“治らない”んだから。




  *  *  *


小学校の帰り道。


朝からなんだか頭がズキズキしてた。


頭のズキズキは帰りまで続いた。


「るりちゃん、だいじょうぶ?」


隣にいた友達は、皆心配してくれた。


「うん、だいじょうぶだとおもう」


まだ幼かった私は、このズキズキがなんなのか分からなかった。


そして。


「るりちゃん!るりちゃんっ!」


友達の目の前で倒れた。







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