失恋のその先に


「相沢さんにお勧めのカクテルがあるんだ」

「あ…私、もうお酒は…」

「せっかく来たのにそれはないよね」


工藤さんが注文すると、すぐそれは私の目の前に置かれた。綺麗なピンク色のカクテル。


甘くて飲みやすいよと言ってくれたマスターに申し訳ないと思い口に運ぶ。



「ところで、相沢さんは彼氏いるのかな?」

「え…」

「はは。直球すぎたかな」

「…今はいません」

「そうか。それならチャンスはあるってことだね」

「そんな。私なんて…」



取引先の男性としては人気のある工藤さんの流し目を受け頬が熱くなる。


草太と別れてから恋はもうしないと決めていた事もあり、こんな風に口説かれたのも久しぶりだ。


そのせいかどうかは分からないが胸がドキドキする。ふいに目眩を感じ、私は気分が悪い事を告げ化粧室に向かった。


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