Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
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俺はスマホに入力した赤ちゃんの写真を見つめる。



画面は殆ど真っ暗で判らないが、小さな白い点が紗月の中に芽生えた俺の子・・・



人間の形にすらなっていない。心音を確認できるのも、もう少し先で…辛うじて形だけが存在していた。



「ずっとスマホを覗いてるが…何を見てるんですか?」


「俺の子供だ」


俺のデスクにコーヒーを置いた瀬川にスマホを見せた。



「どれが…赤ちゃんですか?」




「この点だ・・・」


俺は画面を指差す。



「これが赤ちゃん?本当に小さいですね…」


「考えてみれば、紗月の中に俺の子供が居るなんて不思議だな…」


「今更、責任逃れするつもりですか?」


「責任逃れはしない!」







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