Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
「それが、怜様のお気持ちですか…では、怜様と離婚した後、俺が紗月様にお付き合いを申し込んでも問題ありませんね」


「!?」


俺は狼狽を顔に漂わせる。


「瀬川お前…?」


「俺も紗月様がスキなんです」


「待てよっ!?瀬川」


「俺は怜様の社長秘書ですが、貴方が俺と紗月様の交際を咎めるなら、喜んで秘書は辞めますし、貴方の前からも姿を消します」




俺は飼い犬に噛まれたような心地を味わう。



「瀬川お前、紗月に本気なのか?」



「俺は嘘をつきません…」


失踪した裕也とよりを戻されるよりかはマシだが・・・



「少し考えさせてくれ…瀬川」


「貴方も考え直して下さい…怜様」


「瀬川…?」


瀬川はもしかして、俺に考える機会を与える為にワザと発破を掛けたのか?







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