Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
「それがなきゃ…借金が返せないんだよ!!」


「貴様…また…同じ過ちを繰り返してるのか…」


「うるせぇ!!よこせっ!!」


「社長!!」


車で待機していた瀬川が俺を追って来て、裕也の背後から猛然とタックルする。



「てめぇは何だよ!!?」


でも、逃げ道は人が一人通れるやっとの広さ。



裕也は力で瀬川のタックルを外した。


俺は瀬川の方に駆けだそうと一歩踏み出した。



「怜…来るな!!ヤツはナイフを持ってるぞ!!」


「晴斗…!?」


裕也の右手にはサバイバルナイフが…


光の無い路地に光る刃が瀬川の腹を刺した。









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