Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
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「社長、紗月様…ご心配かけて申し訳有りませんでした…」


1ヵ月半の入院を経て、瀬川が退院した。


2ヵ月振りに俺の部屋に来た。


「瀬川さん…」


紗月の自分の撒いた種で瀬川が怪我したコトに心を痛めていた。


「紗月様…俺はもう大丈夫ですよ」


紗月には瀬川の詳しい容体は話していなかったが、大変な手術だった。


瀬川の腹の傷の入口は広くなかったが、刃は内臓を傷つけていた。


「瀬川さんの元気な姿が見られて、嬉しいです」


「俺も…紗月様の久し振りに会えて嬉しいですよ」


「瀬川…紗月のお腹ももうすぐ…9ヵ月目に入る…」


「お腹の赤ちゃんも大きくなりましたね…」


「いってくるよ。紗月」



「いってらしゃい」


紗月が玄関先で俺と瀬川に手を振った。








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