Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
《29》何があっても…

―紗月side-

病室を出られたのは入院して3日目のコトだった。


予想以上に出血が酷く、一時は生死を境を彷徨った私。



槇村先生の迅速な対応で、母子共に命を取り留めた。



「槇村先生には感謝しないとね・・・」


「そうだな・・・」


安静の私は車椅子で赤ちゃんがいるNICUを訪ねる。私の車椅子を押すのは怜。



「怜は赤ちゃんと対面したのよね・・・」



「ああ」



私の鼓動は赤ちゃんとの対面にドキドキ高鳴った。



赤ちゃんの名前は…紗羅(サラ)。

私の頭の中でいくつか候補はあったけど、最終的には怜と二人で話合って決めた。
< 292 / 355 >

この作品をシェア

pagetop