Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
「お願いします…社長」


俺は怜様に頭を下げる。


「瀬川お前、本気で紗耶香のコトを想ってるのか?」


怜様は、俺の向きな態度に紗耶香お嬢様に対する恋情に感づいてしまった。


「そうか…そうなのか…」


怜様の両親は身分差の恋に落ちて、駆け落ちして怜様を産んだ。旦那様の許しは貰い、屋敷に戻ったが…母親は周囲との軋轢に耐え切れずに自殺した。



恋を貫いても、その末路は残酷で…


「…紗耶香お嬢様には口が裂けても言わないで下さい」


「晴斗…」


俺はもう一度、怜様に頭を下げた。










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