Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
私と彼は『ダイヤモンドホテル銀座』のスイートルームに居た。


契約の話なら、ロビーのカフェでも出来るのに。


ホテルのエントランスに来た途端、彼の秘書と名乗る男性が私をこの部屋に案内した。


「それは契約違反になります。私だって…『フェイク』をクビになります」


最初はこの『フェイク』の仕事に戸惑いを感じていたが、

レジの時給よりも高額で楽なバイトだった。


私は相手の望むパートナーを演じるだけ。


今では、レジのバイトよりも『フェイク』のバイトに力を入れていた。


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