あたしだけの王子様







「・・・・・・あぁ、ありがとう。」




思わず見惚れてしまい
心のこもってないお礼をしてしまった。


でも俺はそれどころじゃない。




一目惚れではない。
帰る方面も一緒
バス停まで一緒
たまに乗る電車も一緒
同じクラスになったことがないから
漢字はわからないが名前も知ってる
廊下でもすれ違ったりする

今まではなんとも思ってなかったのに
あの笑顔にやられてしまった。




ヤバイ
可愛い
ヤバイ
可愛い
ヤバイ
ヤバイ
もっとあの笑顔をみたい



こんなことを頭の中で
グルグル考えていると




「うっそっだっろっ。
ゆきっ、お、おまぇ、
の、伸びてんじゃねーよ。」






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