キミと帰る道











「知ってるー?
王子と聖羅ちゃん、付き合ってるみたいだよ」




「え? すずちゃんとじゃないの?
前、よく一緒に帰ってたし」








3人で机を合わせて、お弁当を食べているいつものお昼休み。
……だったはずなんだけど。
そんな女の子たちの声が聞こえて、私たち3人から会話が途絶えてしまった。





卵焼きを箸で掴みながら、チラッと視線だけ聖羅ちゃんに向けるけど。
聖羅ちゃんは気まずそうに、俯きがちにお弁当を食べている。





どうしよう……。
ってか、聖羅ちゃんがそんな気まずそうにしなくたっていいのになあ。





だって、私はフられたんだし。
藤谷くんは元から聖羅ちゃんが好きだったんだから。





…選んだのは藤谷くんなんだよ?
だから、ふたりが付き合ってたって私は別に聖羅ちゃんのこと憎いとか思わないよ。








「え、えっとー。
今日あたしも聖羅も部活休みだから、帰りにどこか行かない?」





そんな沈黙を破るように、優芽ちゃんがわざとらしく明るいような口調で言った。




< 153 / 228 >

この作品をシェア

pagetop