近未来少年少女



『お前ら止めとけ、後メグミその手を退けろ。そいつは俺の仲間だ』

後ろで見ていたカシワギが冷静に言った

メグの手が勢いよく離れた

『あたしの名前はメグミ
あんたらの“カシワギさん”よりずーと偉いのよ。少年A君?』

腕を組ながら、カシワギの仲間に言い放つ

カシワギは、はぁ…と露骨にため息をついてめんどくさそうな顔をしてる


『お前ら先に縄張りに戻ってろ』

髪の毛をガシガシ掻いて、仲間にそう指示をした
…………………
………

カシワギの仲間が居なくなって、この場にはカシワギ、メグ、俺の三人だけになった


…………つーか…俺の方こそ場違いじゃね?

さりげなく俺も帰ればよかった……なんて思ってももう遅い


再びメグとカシワギは話し始めた


『あんたにそんな気遣いが出来るなんて初めて知ったよ。あっ、後あんたの縄張りどうにかならないの?』

メグが思い出したように言った

カシワギの言葉を待たず、メグはベラベラと喋り続ける


『訳分かんない落書きとか?趣味の悪い音楽とか?遊園地なのに中、汚すぎだし』

するとカシワギは鼻で笑い、呆れた声を出した


『お前いつ俺の縄張りに入ったんだよ?』

しかし目は完全に怒っている


『え?入っちゃダメなんてどこかに書いてあった?』

……………
やっぱり俺ここに居ない方がいいよな……

ってか居たくない……



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