近未来少年少女


『次入ったら殺す』

その場が氷つく程の威圧感、でもメグの表情、言動に変化はなかった

『どーぞお好きに♪
なんかあんたと話してんの飽きちゃったからもう行くわ』

右手を挙げ、カシワギに背を向けるメグ


『それはこっちの台詞だ』
あれ?終わったっぽい?
俺は心の底から安堵していた


『行くわよユウキ』

メグが俺の方を見て呼ぶ

『あぁ……う、うん』

俺は言われるがままメグに駆け寄った


カシワギと二人きりになっても困るし、メグに話しがあったから丁度いいや

『待てよ』

俺の背後で嫌な視線


『そいつにはまだ話しがあるんだよ』

そうカシワギは付け加えた

お、俺!?

いやいや、もういいだろ
早くこの場から去りたい


するとメグはカシワギの方を振り返った

また喧嘩になると思いきや…………


『カシワギ、あたしはあんたのやり方や生き方を否定しないけど…やり過ぎて自分を見失うんじゃないわよ』

意味深な言葉に俺は首を傾げた


『てめぇに言われなくても分かってるよ』

………?


『あんたが道を見失ったら…あたしが道案内してあげでもいいよ』

メグが優しい顔で笑った


『チッ…』

カシワギが小さく舌打ちをする


……な、なんだ?なんだ?
何の話しをしてるんだ?

全然理解出来ないんだけど
………………………
……………
………



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