近未来少年少女
第七章 NOW or NEVER.

┗友達


………………………
………………

俺は公園に着いてサッカーボールを地面に置いた

トントンー…と軽くボールを蹴った

俺とミノルだけが分かる合図、俺は空を見上げた

なんとか雨が降る前に公園に着けてよかった…

どしゃ降りになられたら、ボールの合図も雨音にかき消されそうだし……

そう思いながらいつものように耳をすます

ガラッ…と窓が開く音が聞こえ、ミノルがひょっこり顔を出し“今行くね”と口パクで言った


これもいつもの週末の光景
今日もまた俺とミノルの時間が始まる

公園で待つ俺とそこに向かって足を早めるミノル


階段を駆け降りるミノルの足音は俺には届かない

そう…終わりへの足音もまた少しずつ、少しずつ俺達に忍び寄っていた


これから降るどしゃ降りの雨、ぐちゃぐちゃに抜かるんだ地面のように


俺とミノルの足元は

もうすでに泥沼にはまっていたのかもしれない



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