近未来少年少女
ミノルは静かに深呼吸して話し始めた
『僕の病気は心臓病って名前でね、生まれた時からの病気なんだ』
『うん』
『運動したりちょっとした事で心拍数が上がって、あんな風に息ができなくなる』
あんな風に………俺はミノルがうずくまっていたあの光景を思い出していた
ドクン…ドクン…………
……あれ?変だな…
思い出しただけで俺の心臓は激しく鼓動する
それだけ衝撃的な光景で、もう二度と見たくない光景で……
『心臓移植をすれば治るかもしれないけど僕はそれができない』
ミノルは続けて言った
『出来ないって………な、なんで?』
『僕生まれた時から病院暮らしで体も小さいし細いでしょ?だから手術に耐えれる体じゃないんだ』
『そんな………』
『他にも手術が出来ない理由はあるんだけど…難しい話しになるから…』
『…………』
『でも本当に参ったな……。ユウキの前では普通でいたかったのに、病弱な姿は見せたくなかったのに……………』