近未来少年少女


後ろを振り返ると見覚えのある
少年が立っていた


黒髪で色白

細身の体


一目で前に絵の場所を聞いて来た少年だと分かった

“君はこっちに来ないのかい?”


別れ際に言われた意味深な言葉


パズルのピースがはまるようにカチッと謎だった空白が埋まった

俺は少年が現れた事によって色んな事を悟った


『…はじめましてだっけ?』

わざと聞いてみた


『はじめましてだよ』

意味深に笑う少年はどこか前に会った雰囲気とは違う

『ふーん…』



『Mとして君の前に立つのはね』


『!!』


…………

M?こいつが…


『あれ?あまり反応ないね。
つまらないなー…
それとも言葉にならないくらい驚いた?』


Mは本当に最初の印象とは別人のようだった


『………おまえ何者?』


Μへの警戒心が強まる中、

『何者?君と同じ子供だよ』


Mはニコッと笑ってみせた
そして話しは続く


『ユウキ、僕達は今日から他人じゃない、友達でもない、家族になる訳でもない、同じ同志だ』


同じ同志…?

Mはそう言った後にスタスタ…と歩き出した


まるで付いて来いと言ってるみたいに…

………………


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