近未来少年少女



リーダーはスッと俺の肩から手を離した

『ついに終わる時が来たんだな』

そう強い眼差しで言った


俺は力強く頷いた後、四番街に向かって走った

『じゃぁ…行ってくるよ』

リーダーに手を振りながら……


『結局最後の最後まで走り続けてるのね』

『あぁ…ユウキには頼りっぱなしだったな』

『仕方ねーだろ。あいつにしか出来ない事なんだから』


俺の後ろ姿を見ながら、メグ、リーダー、カシワギがそんな事を言ってるなんて知る訳もなく


俺はみんなの想いを背中に背負い、ひたすら走った

………………………

…………………………
………………


…………

ハァ…ハァ…………ハァ……………


全速力で風を切る


ハァ………ハァ………………………


ガシッ!!

肩で呼吸しながら、細い腕をおもいっきり掴んだ


四番街の広場の真ん中

ハァ………ハァ…………………………


『な………んで………………』


目をまん丸くさせたミノルの顔を見て俺は言った


『言っただろ?俺はお前を離さないって』

ミノルの腕を掴んだ右手が熱くなった


突然現れて

突然消えてゆく


ミノルはそんな存在だったけど、もう突然消させたりしない


お前がどんなに抵抗しても離さない

離さないからな……



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